最近、インターネットの掲示板や闇サイトで、「携帯契約の簡単バイト」「即日現金支給」「請求書は無視OK」「契約携帯は転売します」といった広告に引き寄せられ、一部の人々がアルバイトとして参加していることが見受けられます。

 

参加者は、実際に携帯電話を使用するつもりも、代金や使用料を支払う意思もなく、携帯を契約してはその携帯を「アルバイト斡旋業者」と称する者に手渡し、報酬を受け取るという手口です。

 

しかし、注意が必要です。

 

このようにして携帯電話を手に入れる行為は、法的には詐欺とみなされます。

 

闇金業者など第3者にスマホを渡してしまう行為は、詐欺罪に繋がり逮捕される可能性があります。

 

何故かというと法律で第三者へのスマホの譲歩を禁止していますし、スマホは自分で使うものとして契約しているからです。

 

これはスマホを使った特殊犯罪を未然に防ぐためです。

 

したがって、スマホを複数台契約して誰かに譲歩すると、詐欺罪に問われることもあります。

 

また、スマホの契約時に審査をする理由は、支払い能力の有無以外にも犯罪者の特定に繋がるからです。

 

 

スマホ転売の違法性の違い

スマホの転売は違法ではありませんが、場合によっては法律に抵触するケースがあるため、注意が必要です。

（１）白ロム

白ロムは、キャリアとの契約がないスマートフォンのことを指します。

 

通常、白ロムにはSIMカードが入っていないため、そのままでは通話やデータ通信ができません。

 

白ロムの転売自体は違法ではありませんので、正当に手に入れたものであれば再販できます。

（２）黒ロム

黒ロムとは、携帯電話会社と契約中のスマホのことです。

 

契約者の電話番号などが入力されたSIMカートが入っており、通話や通信が可能となっています。

 

黒ロムの転売は「携帯電話不正利用防止法」という法律で禁止されているので、絶対に行ってはいけません。

 

なぜこのような法律があるかというと、購入者がそのスマホを使って振り込め詐欺などの犯罪を行った場合、犯人を特定することができなくなるからです。

 

この法律に違反すると「2年以下の懲役または300万円以下の罰金」が課せられます。

 

黒ロムの転売を避けるため、スマホを仕入れたらSIMカードが入っていないことを必ず確認してください。

 

黒ロムスマホの転売は行わないよう、厳重に注意しましょう。

（３）赤ロム

赤ロムは、キャリアから何らかの利用制限が掛けられているスマートフォンを指します。

 

最も一般的な制限の理由は、端末の代金支払いが滞っているケースです。しかし、もともと通信可能であった赤ロムも、後に利用が制限されることが考えられます。

 

さらに、盗難されたものや不正な契約で入手されたものも赤ロムとして制限されることがあります。これらを誤って取引すると、法的な問題に巻き込まれる恐れがあります。

 

赤ロムの確認は以下のステップで行えます。

 

取引を検討する前に、スマホが赤ロムでないことをしっかりと確認しましょう。

 

赤ロムのスマートフォンを転売することは違法ですので、注意が必要です。

白ロムスマホを転売するには許可がいる

白ロムの取引は法的に許されていますが、これを中古品として業務的に取り扱う場合、古物商の免許が必要です。

 

もし個人的な理由で購入した白ロムを短期間で売るケースでは、これは違法とは見なされません。

 

ポイントとして、取引が「中古品の転売事業」かどうかが重要です。

 

中古の白ロムを事業的に転売する予定の方は、古物商の免許の取得を検討してください。

白ロム詐欺には注意

「白ロム詐欺」とは、「携帯電話買取詐欺」とも呼ばれ、携帯電話の契約を他者にさせた後、そのスマートフォンや携帯電話の本体、すなわち白ロムを不正に取得する詐欺手法を指します。

 

主に経済的に困窮している人々が狙われることが多いです。

 

近年のスマートフォンは価格が高騰しており、特に高価なモデルは10万円を超えることも。

 

この詐欺では、被害者に複数台の高額なスマートフォンを契約させ、それを不正に取得するのが一般的な手口となっています。

転売したスマホが悪用される可能性がある

闇金業者のスマホは関連性のある詐欺グループで使われることもあり、繋がりのある犯罪集団にスマホを利用された場合、スマホの契約者が罪に問われる場合があります。

 

闇金業者など違法性の高いことをしている犯罪集団はスマホを欲しがっています。

 

その理由は、携帯電話会社と契約ができないからです。

 

特定されてしまうことを恐れる闇金業者は、必ずスマホを調達する手段を探しています。

 

そのため、闇金業者はスマホを債務者から手に入れようとします。

 

よくある手口は債務者が返済できない場合、スマホの売買を持ちかけてくる手法です。

 

これはスマホを非合法なルートで取引し、他の犯罪集団に転売するためです。

 

他にも返済の担保としてスマホを契約させ、特定の住所へ郵送させたりします。

 

どんな経路で使われていたとしても、スマホの契約そのものは法律に基づいて行っているので、スマホの利用料金や端末代金の支払い義務は契約者にあります。

 

その上、闇金業者にスマホやタブレットを渡しただけで、法律違反や犯罪へ加担する可能性がでてきます。

 

場合によっては携帯電話会社への詐欺罪が認められ、闇金業者への刑事処罰よりも重い罪になることもあります。

 

万が一、闇金業者にスマホを渡してしまったら絶対に放置してはいけません。犯罪被害が拡大し、様々な余罪がついてしまうからです。

 

犯罪を助長する行為としてみなされるため、弁解できないこともあるでしょう。

携帯電話等を販売店からだまし取る行為は犯罪

警視庁も注意を促しています。

 

白ロム詐欺にあいました。
私のパターンはゆうパックの宛名書きのバイトがあるけど、今はいっぱいだから携帯を契約してインセンティブを発生させてその後クーリングオフするバイトって言われ、書類作成するから預かるね、と言われて携帯4台持って行かれました。#白ロム詐欺 #携帯契約詐欺 #詐欺

— 白ロム詐欺被害者の会 (@E8m73n21pNPmg60) March 21, 2019

 

テレビでも特集されていました。

＊ツイッタよりー

 

こういった融資の勧誘は乗っていけません。

スマートフォンの契約後、まだ発送前

不審だなと感じた場合、まだスマートフォンを送っていなければ、速やかに弁護士や司法書士にご相談ください。

 

詐欺の罠にはまると、その後の対応が難しくなる可能性が高まります。

 

特に、あなたの個人情報が詐欺師の手に渡っている場合、様々な脅迫にあうことが考えられます。

 

一人での対処は困難な場合が多いので、専門家のアドバイスを得ることで、より適切な対応ができます。迅速に行動することが大切です。

発送済みだが、まだ届いていないケース

すでにスマートフォンを送ったものの、受取人の手にはまだ渡っていないと知った場合、直ちに運送会社へ連絡し、配送の中止を要請しましょう。

 

その時、伝票番号や配送詳細を明確に伝えることが大切です。

 

配送を中止できた場合も、引き続き弁護士や司法書士への相談が欠かせません。

 

詐欺師が商品の未着に気付き、あなたに接触してくる危険があります。早急に専門家の助けを求め、被害の予防や拡大を回避しましょう。

警察に相談

白ロム詐欺の被害者は、被害を受けた一方で、同時に携帯電話会社に対しての加害者の役割も果たしてしまっています。

 

専門家や弁護士の多くが、警察や携帯電話販売店に自ら進んで訴える前に、まず事の経緯を弁護士や司法書士に相談し、対策方法を練ることを強く勧めています。

 

その理由は、単に「私は騙された」とか「脅された」とひとりで訴えても、その主張が警察に信じてもらえることは難しいからです。

 

携帯電話会社から訴えられると、被害者というよりも加害者とみなされ、逮捕される危険性が高くなります。

弁護士司法書士などに相談

スマホを購入してほしいと言われた時点で融資を断ることがなによりも大切なことですが、もしスマホを購入してしまった場合はすぐに弁護士司法書士などに相談し対策を講じましょう。

 

相談すると司法書士が同時に電話会社にも連絡してくれて、詐欺の被害に遭ってしまったことを変わりに伝え、スマホを使用できないようにしてくれます。

どんな経緯があっても闇金業者が担保としてスマホを預かったり、第三者の銀行口座を自由に使える状態は違法です。

 

もし闇金業者にスマホや通帳印鑑などを渡せと言われ、配送中の場合は運送会社に連絡して配送を止めましょう。

 

スマホからSIMカードを抜いて、それだけを封筒で送らせる闇金業者も中にはいます。

 

運送会社に連絡しても間に合わない場合は、携帯電話会社に連絡してSIMカードが通信できないように手配しましょう。

 

闇金業者の手に渡ってしまっている場合は、何らかの犯罪に使用され責任に問われるでしょう。

 

万が一、闇金業者にスマホや銀行口座が渡ってしまったら、まずは闇金業者トラブルを専門に扱っている法律家に相談しましょう。

 

犯罪に巻き込まれる前にすべき対処を指導したり、携帯電話会社と直接交渉をしてスマホの通信を止めてくれます。

 

特に法律家が頼りになるのは、警察に呼び出されたときです。

 

闇金業者に渡したスマホが犯罪に利用された際に、法律家は警察に適切な弁護をしてくれます。

 

法律家が警察と相談者の間に入ることにより、相談者が一方的に騙された場合は厳重注意ですむこともあります。

 

できれば、渡したスマホが犯罪に利用される前に法律家に助けを求めましょう。

 

ウォーリア法務事務所

代表司法書士　坪山正義

大阪司法書士会会員（第3831号）

簡裁訴訟代理等関係業務認定会員（第1012073号）

 

ウォーリア法務事務所は、大阪を拠点に全国の闇金問題を専門に取り扱う法務事務所です。

 

他の事務所では取り扱いが難しいケースでも対応可能で、複数の闇金業者からの借金がある場合でも、一度に全ての問題を解決することができます。

 

もしも闇金の問題から絶対に逃れたいとお考えなら、まずは無料相談をご利用ください。

 

費用も分割・後払いに対応してくれる親切な司法書士事務所です。

 

 

項目	内容
事務所名	司法書士法人 ウォーリア法務事務所
司法書士	坪山 正義
会員番号	大阪司法書士会会員（第3831号） 簡裁訴訟代理等関係業務認定会員（第1012073号）
所在地	〒530-0047 大阪市北区西天満4丁目10番4号西天満法曹ビル701号室
設立	2013年4月
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