生活保護費を返還しなければならないケース

生活保護費とは、病気や失業などの理由で自力で生活することができない人が頼る最後のセーフティーネットです。

 

憲法で定める「健康で文化的な最低限度の生活」をだれもが営めるために、自力で生活することができない人に対して保護費を支給します。

 

生活保護のメリットの1つとして、借金ではないので、支給してもらった生活保護費は返還の必要がないということがあります。

 

しかし、一定のケースにはもらった生活保護費を返還する必要がでてきます。それはいったいどのような場合なのでしょうか?

 

生活保護費を返還しなければならないケースについてはきちんと法律で定められています。

 

それが生活保護法第63条と78条です。

 

63条は、要するに、資力がないとして生活保護を受けたが、実は資力があったという場合には返還しなければならないということです。

 

例えば、年金や保険金などは過去の分まで遡って請求できることがあります。

 

過去12ヶ月分の年金を遡ってもらった場合には、過去12ヶ月間は実は資力があったものとみなされ、その間に余分に受けた生活保護費は返還しなければいけないというわけです。

 

78条はもっと簡単です。

 

不正の手段を使ったり、嘘をついて生活保護を受けた人は、もらった保護費を返さなければいけないということです。

 

 

これはあたりまえですね。


 

詐欺などの不正な手段で生活保護を受けた人は、下手をすれば刑罰の対象にもなります。

 

生活保護費は、国民ががんばって働いて納めている税金から出されていて、病気や失業などでどうしても自分の力では生活できないという人が最低限の生活ができるように、生活保護はあるのです。

 

当然、資力のある人は受けられません。

 

「実は年金がもらえた」、「保険金で生活ができた」といったことが後になってわかっても、すぐに不正受給となるわけではなく、正直に申告して、もらいすぎたお金を返せば問題はありません。

 

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